ちいさな耳とちいさな命

不妊治療と妊娠中、子育ての記録。ネザーランドドワーフとの生活についても。

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【うさぎのうっ滞】症状・原因・対処法〜実際にうっ滞を経験した時のこと〜

【うっ滞とは?】

うっ滞(うったい)とは、うさぎの消化管の動きが鈍くなり、食べ物やガス、毛などが腸に停滞してしまう状態です。

進行すると命に関わることもあるため、早期の気づきと対応がとても重要です。

 

【うっ滞の主なサイン】

  • 急に食欲が落ちる

  • 便が出ない、またはとても小さい

  • じっと丸まって動かない

  • お腹を触られるのを嫌がる(痛みのサイン)

  • 歯ぎしりや元気のなさ

これらのサインを見つけたら、早めの対応を心がけましょう。

【うっ滞の原因として考えられること】

うさぎにとって「うっ滞」はよくあるトラブルのひとつです。

中でも、以下のような要因が複合的に関わっていることが多く、日々のケアや観察がとても大切です。

  • 換毛期などで毛を多く飲み込んでしまった

  • 食物繊維の不足(牧草の摂取量が少ない)

  • 水分不足

  • 運動不足やストレス

  • 歯の不調による咀嚼不足

1.換毛期などで毛を多く飲み込んでしまった

うさぎはグルーミングの際に自分の毛を飲み込んでしまいます。

特に換毛期は毛の抜ける量が増えるため、胃や腸に毛がたまりやすくなります。

人間のように吐き出すことができないため、消化管に滞ってしまうとうっ滞の原因に。

【対策】

換毛期にはこまめなブラッシングを行い、飲み込む毛の量を減らしてあげましょう。

ろるもブラッシングが苦手ですが、おやつでご機嫌取りしながら頑張っています。

potety.hatenablog.jp

2.食物繊維の不足(牧草の摂取量が少ない)

うさぎの腸は常に動いていることが健康のポイント。

その原動力となるのが「牧草による食物繊維」です。

ペレットばかりで牧草をあまり食べていないと、腸の動きが鈍くなり、うっ滞を引き起こしやすくなります。

対策】

 牧草は常に新鮮なものを用意し、種類を変えてみる、香りの良いものを選ぶなど、食べやすい環境を工夫してみましょう。

potety.hatenablog.jp

3.水分不足

水分が不足すると、便が固くなり腸内の動きが悪くなります。

特に寒い季節や食欲が落ちたときは、水の摂取量が減りがちです。

【対策】

 いつでも新鮮な水を用意する。

小動物用の経口補水液を水に薄めて与えることで、水分をしっかり摂れるようにしてあげましょう。

4.運動不足やストレス

ケージの中でじっとしている時間が長いと、腸の働きが鈍ってしまうことがあります。

また、環境の変化や不安も、うっ滞の一因となることがあります。

【対策】

 毎日少しでも運動の時間を確保し、安心できる環境を整えてあげましょう。

静かでリラックスできる空間がうさぎにとってはとても大切です。

potety.hatenablog.jp

5.歯の不調による咀嚼不足

うさぎの歯は一生伸び続けます。

歯が伸びすぎたり、噛み合わせが悪いと、食べにくくなってしまい咀嚼が不十分に。

すると、消化が悪くなり、うっ滞に繋がることがあります。

【対策】

定期的に歯のチェックを受けることが大切です。

牧草や噛むおもちゃなど、自然に歯が削れるものを取り入れてみるのもおすすめです。

このように、うっ滞にはさまざまな原因が関係しています。

日々の観察とケアで、早めにサインに気づいてあげられるようにしたいですね。

※症状が重い場合は、すぐに病院へ!以下はあくまで「軽度」「初期症状」の場合です。

【病院へ連れて行く目安】

うさぎさんはとても我慢強い動物です。

体調が悪くても、ついぎりぎりまで平気なふりをしてしまいます。

少しの異変も見逃さず、必要であればすぐに動物病院を受診することが大切です。

以下のような場合は、迷わず病院へ連れていきましょう

  • 半日〜1日以上、何も食べず便も出ていない

  • うずくまったまま動かない

  • 歯ぎしりをしている

  • 体が冷たく感じる、ぐったりしている

1. 半日〜1日以上、何も食べず便も出ていない

うさぎは少しずつでも食べて、出して、腸を動かし続けることが健康の基本。

何も食べない、排便がないという状態が数時間以上続くと、それだけで命に関わる緊急事態となることがあります。

→様子見は危険です。すぐに病院へ連れて行きましょう。

2.うずくまったまま動かない

普段は元気に動いているのに、突然じっと丸まって動かなくなるのは、強い腹痛や不調のサインかもしれません。

特に「背中を丸めるように」して座っている場合は、内臓の痛みを感じている可能性があります。
→静かにしているから大丈夫、ではなく、すぐに受診の準備を。

3.歯ぎしりをしている

うさぎの「キリキリ…」という強めの歯ぎしりは、リラックスではなく「痛みのサイン」です。

特に、お腹にガスがたまったときなど、強い腹痛を感じているときによく見られます。
→放置せず、早めの受診で苦しみを軽くしてあげましょう。

4.体が冷たく感じる、ぐったりしている

耳や足、体全体がひんやりしていたり、抱っこしても反応が薄くぐったりしているときは、すでに危険な状態に入っている可能性があります。
→保温をしながらすぐに動物病院へ連れて行ってください。時間との勝負です。

「あれ?」と思ったら、迷わず相談を

ちょっとした変化でも、飼い主さんの「なんかおかしいかも?」という直感はとても大切です。

うさぎさんは自分で不調を訴えられないからこそ、気づいてあげることが命を守る第一歩。
「迷ったら相談する」、その気持ちを大切にしてくださいね。

【日頃からできる予防対策】

うっ滞は突然起こることもありますが、日頃のケアでリスクをぐっと減らすことができます。

毎日の暮らしの中で、こんなことを意識してみましょう。

  • 毎日の牧草たっぷり生活(特に1番刈りチモシー)

  • 新鮮なお水をたくさん飲ませる工夫

  • 換毛期のこまめなブラッシング

  • 適度な運動とストレス軽減

1. 毎日の牧草たっぷり生活(特に1番刈りチモシー)

うさぎの腸は「常に動き続けていること」がとても大事。

その原動力となるのが、たっぷりの牧草です。

中でも 1番刈りチモシー は繊維質が豊富で、腸の動きを促すのにぴったり。

食物繊維がしっかり摂れると、うんちも健康的になり、うっ滞予防になります。

→1日に何度も新しい牧草を補充して、食べ放題にしておくのが理想です。

2. 新鮮なお水をたくさん飲ませる工夫

水分は、うさぎのお腹の動きにも大きく関わっています。

水をたっぷり飲んでくれると、便も柔らかくスムーズに出やすくなり、腸の動きも安定します。

冬場など飲水量が落ちやすい季節は、小動物用の経口補水液を少し混ぜるのもおすすめ。

水を器で与える、ボトルと併用するなど、飲みやすい環境も整えてあげましょう。

→水は毎日新しく入れ替え、いつでも新鮮な状態をキープしてあげましょう。

3. 換毛期のこまめなブラッシング

換毛期には、うさぎが自分の体をなめるときにたくさんの毛を飲み込んでしまい、それがうっ滞の原因になることも。

特にネザーランドドワーフのような毛量が多い子は注意が必要です。

→毎日少しずつ、優しく毛を取り除く習慣をつけましょう。

4. 適度な運動とストレス軽減

体を動かすことで腸も活発に働きます。

ケージの外で自由に走れる「部屋んぽ」の時間は、運動不足を防ぐだけでなく、うさぎの気分転換にもなります。

ストレスも腸の動きに大きく影響するため、安心できる静かな環境づくりも大切です。

大きな音や急な抱っこなど、びっくりすることはできるだけ避けましょう。

→毎日の「安心」と「運動」のバランスが、健やかな体をつくります。

どれも特別なことではありませんが、毎日の積み重ねが大切です。

うっ滞は命に関わることもある怖い症状ですが、日々のちょっとした心がけで予防ができます。

【実例】我が家のネザーランドドワーフ「ちろる」の場合

૮₍˶• . • ⑅₎ა<食べられないと元気がなくなっちゃう、、、

 

我が家のネザーランドドワーフ「ちろる」も、過去にうっ滞のような症状を経験したことがあります。

便が小さく、丸くなって動かなくなり、大好きなごはんにも口をつけないという、いつもと明らかに違う様子に気づきました。

かかりつけの病院はあるものの、様子を見られる程度の軽い症状だったため、まずは以下のような自宅ケアを行いました。

1.お腹のマッサージ

まずは、ちろるのお腹をやさしくマッサージ。

緊張やガスで張っているお腹をほぐすことで、腸の動きを助ける効果があります。

YouTubeなどで紹介されている「うさぎのマッサージ法」を参考にしながら、ゆっくりと撫でるようにケアしました。

→無理のない範囲で、リラックスできる環境で行うのがポイントです。

こちらを参考に!


www.youtube.com

2.小動物用の経口補水液を与える

水分補給も大切なケアのひとつ。

この時は「ハイペット社製 アクアコール」という小動物用の経口補水液を使用しました。

200ccの水に溶かして与えるタイプで、急な体調不良やストレス時に不足しがちな電解質を素早く補える、うさぎさん用のイオン飲料です。

→ちろるも、アクアコールを溶かしたお水はよく飲んでくれました。

3.ケージの前でそっと見守る

あとは焦らず、そっと見守ること。

体調がすぐれない時に無理に構ったり抱っこしたりすると、かえってストレスになることもあるため、距離を保ちながら様子を観察するようにしました。

→お腹の音、呼吸のリズム、動きの変化など、静かに注意を向けます。

 

こうしてしばらくすると、翌日には少しずつ元気を取り戻し、ポロポロとしっかりした便も出始めました。

病院には行かずに回復しましたが、「あの時すぐに気づかなかったらどうなっていたか……」と思うと、日々のちょっとした変化に気づける観察力の大切さを改めて感じました。

 

うっ滞はどのうさぎさんにも起こり得るトラブル。

でも、日頃からのケアと「ちょっとした変化への気づき」で、早めの対処ができます。

うさぎさんの小さな変化を見逃さず、健やかな毎日を一緒に過ごしていきましょう。

 

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